最近オンラインでの面接が増えてきてるなー。
対面での面接と特に違いとか意識してなかったけど、
改めて注意点とかあれば知りたい!
こんなお悩みについて、10年以上の人事経験&転職支援会社を経営した経験からお答えしていきますね!
- オンライン面接とは?
- オンライン面接の事前準備7項目
- オンライン面接本番の注意点4つ
- 株式会社オモワクの創業者
(転職エージェント) - 自身も4回転職を経験
- 3社で採用・人事責任者を経験
- 約10,000人と面談・面接を実施
Twitter: 福尾 翔/ワクワク転職エージェント@FukuOsho
今回はここ1、2年で急速に増えてきたオンライン面接の注意点について、元採用責任者である私から人事目線を踏まえて解説していきます。
これまで多くのオンライン面接を担当してきましたが、「あぁ、もったいないな…」と感じる場面に何度も遭遇してきました。
本記事では当たり前と思われることも記載していますが、逆に言うとそれができていないと面接全体を通してネガティブに映ってしまう可能性があります。
少し気を付けるだけで面接の印象がグッと上がるので、是非オンライン面接の前に今回の記事を読みなおして臨みましょう。
それでは、前置きはこのあたりにして、早速説明していきます!
オンライン面接とは
そもそもオンライン面接が何かということのおさらいから、対面面接との違い、よく使われるオンラインツールについてご紹介していきます。
オンライン面接普及の企業側視点と求職者メリット
あまり説明の必要がないかもしれませんが念のため。
オンライン面接とは、WEBサービスを使い、企業の面接担当者と求職者がパソコンやスマートフォンを通して実施することを指します。
2010年ころから普及が始まったとされていますが、通信環境の整備や在宅時間の増加、リモートワークの普及などによって一気に広まりました。
企業がオンライン面接を導入する理由として以下が挙げられます。
・優秀な人材を拠点に関係なくアプローチができる(地方や海外など)
・効率的な採用活動ができる
オンラインで面接する=会社まで来てもらわなくてOKということなので、候補者の対象地域の拡大が見込めます。地方や海外にも優秀な人材がゴロゴロいるので、そのような方たちにアプローチがしやすくなりました。
また、人事担当者はこれまで土日を使って地方に採用イベントや面接などで足を運んでおりました。移動も含め、人事担当者の負担が多く、また出張が多ければ交通費や宿泊費などの経費もかさみます。
これらもオンライン面接を導入することで解消できるため、コストを削減し優秀な人材を獲得できるようになってきたため一気に導入が加速しました。
企業にとっていいことはわかったけど、
転職活動の主役である私自身にとってのメリットってないの?
もちろんあります!
企業にとってプラスになる理由は求職者にとってもプラスに働きます。
先ほどと重複するようですが、特に在宅ワークの機会がある方にとってはかなりメリットがあります。
例えば、これまでは難しかったお昼休憩の時間を利用した面接や、移動の必要がないので1日に複数企業の面接の実施も可能となります。この時間を有効に活用できるようになったのは最大のメリットでしょう。
また、企業に赴く必要がないので、地図を見ながら行く必要もありませんし、煩雑な入館手続きからも解消されます。
このようにオンライン面接は企業と求職者双方にとってメリットがありますが、オンライン面接ならではのコツや注意点についても解説していきますね。
オンライン面接と対面面接の違い
面接での質問内容自体は従来の対面形式とあまり変わりはありませんが、WEBサービスの使用や画面越しでのコミュニケーションという点で違いが生じてきます。
8年間人事を経験する中で、数多くの人事仲間がいるのですが定期的に情報共有を行う中でよく話に上がっていたことがあります。
それは
ということです。
どうしても対面に比べ、コミュニケーションにズレが生じたり、細かい表情変化や動作などの情報を拾いきれず、得られる情報が少なくなってしまうため「採用したい!」と自信を持って言えなくなってしまうケースが散見されます。
また、採用担当者のスキルや力量にもよりますが、まだまだ印象が合否に大きく関わることもあるので、いかに相手にとってストレスがない環境で面接を終えられるかも現時点では重要になります。
だからこそ、最低限押さえておかなければならない準備と面接時のコツ・注意点について次から解説していきますね。
オンライン面接の事前準備7項目
オンライン面接は事前の準備が非常に重要です。ここでは7項目に分けて説明していきますが、どれも基本的なことです。
ただ、この基本的なことができないと面接官側の印象が悪く働いてしまう可能性がありますので、凡事徹底というスタンスで毎回確認した上で面接に臨みましょう!
①インターネット環境の確認
②背景は壁
③場所は自分の映り具合を確認せよ
④充電チェック&機材の固定
⑤事前体験を行うべし
⑥アカウント名の確認
⑦緊急連絡先をメモしておく
①インターネット環境の確認
これが最重要と言っても過言ではないかもしれません。そもそもネット環境が悪い場合、面接ができないこともあります。
少しイメージしていただければお分かりかと思いますが、通信環境が悪く昔の衛星放送のようなタイムラグが発生すると、面接官と求職者双方にストレスが生じてしまいます。
通信速度としては20~30Mbps以上あれば問題ないかと思われます。「通信速度 無料」と検索すれば無料でご自身の回線速度を図るツールがありますので、是非ご活用してみてください。
② 背景は壁
背景は基本的に壁を背にすることをオススメいたします。画面上にあまりに生活感が出ていると担当者によってはあまりいい印象を持たれない可能性があります。
実際に私自身が過去に面接する中で、候補者の後ろでご家族の方が洗濯物を干されていることがありました。笑
何かしら想いがあってされるのであればいいですが、そうでなければ無駄にリスクを負うこともないかなと思います。
③ 場所は自分の映り具合を確認せよ
自分の画面が相手にどう映っているか確認していますか?
逆光や部屋が暗いなどで、ご自身の表情があまり読み取れなかったりすると、それだけで印象がネガティブに働いてしまう恐れがあります。しっかりと自分の表情が見えるような場所を探しましょう。
メラビアンの法則というコミュニケーション要素についての研究では、いくつかの条件下ではありますが、何を話したかという「言語情報」より、視覚や聴覚などの「非言語情報」の方が人に印象を与える度合いが高いと言われております。
つまり、面接においてどれだけ良いことを言っていても、表情等が暗ければ印象もあまり良く思われない可能性があります。
部屋の電気だとどうしても映り方が悪くなってしまう…
どうすりゃいいんだ…
確かに家の構造上の問題でなかなか解決が難しいこともあるかと思います。
その場合は費用が掛かってしまいますが以下2点をオススメします。
・高価なものでなくて全く問題ないので、照明機材を購入してみる
・転職エージェントの会議室を借りる
照明機材は1,000円~2,000円程度で購入できますので、オンライン面接で浮いた交通費分と割り切り、購入するのもアリでしょう。安いものでも照明機材を使用するかしないかで大きく映り方が変わります。
また、どうしてもお金をかけたくない方は、転職エージェントの会議室を借りれないか交渉するのも手です。
その場合、紹介してもらった企業の面接ということが前提になりますが、基本的に前向きにサポートしてくれると思いますよ。私が経営している株式会社オモワクでも会議室の貸し出しを行っております。(ご登録お待ちしております)
④ 充電チェック&機材の固定
これは特に携帯やタブレット端末を使用してオンライン面接に臨む方が対象です。
面接自体に携帯やタブレット端末を使用すること自体はそこまで問題ありません。最大の注意点は充電が不十分で面接中に電源が落ちてしまうことです。フル充電にしておくか、充電器と接続をしながら面接に臨むことは徹底してください。
また、時々携帯を手に持ちながら面接を受ける方がいらっしゃいます。長時間手で固定し続けるのは無理があり、受け手側からは画面が小刻みに揺れて映ってしまうためどうしても気になってしまいます。
実際に私も面接において、画面がプルプルしていることで少なからずストレス感じたことがあります。本などに立てかけて動かないようにすることもできますが、些細なことでスマホが滑ってしまうこともあります(これも何度か経験しました)。
必ず事前に固定できるようスタンドを設置しておきましょう。
⑤事前体験を行うべし
初めてオンラインツールを利用する場合、どうしても手間取ってしまうことが多いです。使用されるツールは様々ありますが、これまでに使用したことがないツールを指定されている場合は事前にご友人や転職エージェントと確認されることをオススメいたします。
利用する際にアプリのインストールが必要なツールも多いため、5分で構わないので必ず事前確認を行いましょう。
ここの接続や使い方がうまくいかないと面接開始時間に遅れてしまったり、焦ってしまうので冷静に面接を行うことができなくなってしまうこともあります。
⑥アカウント名の確認
稀に、アカウント名が友人間で使用されるあだ名になっていたり、社内での呼称になっている方をお見受けします。
少し飛躍してしまうかもしれませんが、名刺交換の際に「●●ちゃん」と記載されてる名刺を出されるようなものです。その方の社会性を疑われてしまうかもしれませんよね。
基本的には漢字でフルネーム表記が望ましいです。英語表記でも大きな問題はないかと思いますが、最もリスクが少なく無難なのが漢字フルネームなので、あえてリスクを冒す必要はないかと思います。(こだわりがある場合や外国籍の方は別ですが)
⑦緊急連絡先
面接案内とともに当日の緊急連絡先も併せて案内されますので必ず控えておきましょう。
これまで問題なかったのに急にネット接続ができなくなることもよくあります。それが面接直前だとかなり焦りますよね。
あれやこれや改善を試みている間に面接時間が開始してしまっては、何も知らない面接官からするとネガティブにしか映りません。
ですので、トラブルが発生し面接時間に開始できなそうであれば、まずは状況を先に伝えるようにしてください。ビジネスの現場でも同じですが、トラブルがあったらまず「報告」ですね。
オンライン面接の事前準備については以上となります。
面接前に各項目チェックして臨みましょう!
事前準備は万全ですか?
ここからは実際の面接においてのコツや注意点をご紹介しますね!
オンライン面接本番のコツ&注意点4つ
オンライン面接の内容自体は対面形式とあまり変わりません。
ですが、やはりオンラインならではのコツや注意点がありますのでその点について解説していきますね。
前半の事前準備と併せて意識して取り組むことで面接での印象がかなり変わってくるので必見です!
①時間に余裕をもった行動を
②イヤホン使用は問題なし
③目線はカメラ。カンペはバレやすい
④ 表情・声量・声のトーン に注意すべし
①時間に余裕を持った行動を
面接開始5~10分前には準備が完了(面接ができる状態)しているようにしましょう。時間ギリギリで準備をしていて不測の事態が起きると間違いなく焦ります。
事前にトイレに行っておくなども含め、万全の体制で面接に臨むことが大事です。
②イヤホン使用は問題なし
固定端末からの直接音声で面接を行うのか、マイク付きイヤホンを用いるのか、どちらがいいかというご質問をいただくことがあります。
結論、どちらでも問題ありません。
周囲が騒々しくなければ端末から直接でも問題ありませんが、マイク付きイヤホンを使用した方が面接官の声もクリアに聞き取れるので、状況によってはオススメしております。
ただし、注意点としてはやたらごっついヘッドホンはあまりオススメしていません。どうしても画面に映る姿として面接向きに捉えられない傾向がまだあるためです。
③目線はカメラ。カンペはバレやすい。
オンライン面接では得られる情報が対面面接に劣るため、面接官は求職者の目線などもよく見ています。
オンラインゆえに画面上にカンペを張り付けて、そのまま読んでいるように見受けられる方がいらっしゃいます。
これは、質問に回答する際に目線が左から右への移動を繰り返しているところから察することができます。
カンペはバレないと思っている方が多いですが、面接官目線で言うと結構目線の動きはわかるものです。
さすがに面接中に「カンペ見てますよね?」とは言われないと思いますがあまり露骨だと印象が悪くなってしまいます。
なので、「できるだけ話すときはカメラを見るようにする」を意識するとと印象も良く、相手に伝わりやすくなりますよ。
④表情・声量・声のトーンに注意すべし
先にも記載しましたが、何を言うか以上に見た目や声によって印象が変わってきます。
もちろん、職種やレイヤーによって一概には言えないですが、特にスキルレベルをそこまで求められない求人ポジションの場合、明るく元気に、少し大きめに、声のトーンをあげるだけでかなり印象が変わるため是非意識してみてください。
特に緊張をしてしまう方の場合、どうしても表情が暗く、声も小さくなってしまいます。
得られる情報が対面に比べて少なくなるオンライン面接だからこそ、意識して取り組みましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。オンライン面接の事前準備と面接本番のコツや注意点について解説してきました。
当たり前と思われることもあったかもしれませんが、逆に言うと当たり前のことができていない場合に、面接での印象がネガティブになってしまいます。
本記事でご紹介したことを面接前に毎回確認するようにすれば、面接内容以外での落ち度はなくなりますので、
是非ご活用くださいね!
再度に念のためもう一度おさらいです。
①インターネット環境の確認
②背景は壁
③場所は自分の映り具合を確認せよ
④充電チェック&機材の固定
⑤事前体験を行うべし
⑥アカウント名の確認
⑦緊急連絡先をメモしておく
①時間に余裕をもった行動を
②イヤホン使用は問題なし
③目線はカメラ。カンペはバレる。
④ 表情・声量・声のトーン に注意すべし
それではみなさんの転職活動がよりよいものになるよう願っております。
今回は以上です!